自転車のチェーン外れたときの原因と対処

こんにちは。
みんなのKETTA運営者のJです。
自転車のチェーンが外れたときって、ペダルは空回りするし後ろから車は来るしで、一気に焦りますよね。
自転車のチェーンが外れた原因がよく分からないまま「とりあえず戻して走る」を繰り返している人も多いかなと思います。

自転車チェーンが外れた直し方を知りたい、走行中にチェーンが外れたときの対処が不安、ママチャリのチェーンが外れた場合とロードバイクでチェーンが外れた場合の違いも気になるところですよね。

電動アシスト自転車のチェーンが外れたときは自分で触っていいのか、子ども用自転車のチェーンが外れたときはどうサポートすればいいのか、チェーンがよく外れる自転車はもう寿命なのかも心配になると思います。

さらに、チェーンが外れて動かない状態から復帰できるのか、チェーンが外れた修理代がいくらくらいかかるのかも、頭の片隅にあるはずです。

このページでは、そういった「自転車のチェーン外れた」にまつわるモヤモヤを、一気に整理してスッキリしてもらえるようにまとめていきます。

自転車のチェーンが外れた原因と対処

まずは、そもそもなぜ自転車のチェーンが外れたのかという原因を押さえつつ、外れてしまったときにどう動けば安全かを整理していきます。
「なんとなく直す」から一歩進んで、理由と対処がセットで分かると安心感がかなり変わりますよ。

自転車チェーンが外れた原因と症状

チェーンが外れるときには、だいたい決まった前兆やパターンがあります。
ペダルを強く踏み込んだ瞬間に「ガチャッ」と音がして空転したり、変速した直後にチェーンが落ちた感触があったり、段差を越えたタイミングで一気にチェーンが暴れたり。
こうした症状と原因をセットで覚えておくと、対策もしやすくなります。

代表的なのは変速操作のタイミングミスです。
登り坂で限界まで踏み込んだ状態でギアを軽くしようとすると、チェーンと歯の噛み合いが一瞬ゆるみ、そこから外れてしまうことがあります。
いわゆるクロスチェーン（フロントとリアの極端な組み合わせ）で走っているときも、チェーンに無理な角度がつきやすく、変速のたびに外れやすい状態になります。

次に多いのが変速機やハンガーのズレです。
前後ディレイラーの調整が甘く、チェーンを外側や内側に押し出し過ぎてしまうと、そのままチェーンがギアの外に飛び出します。
転倒や宅配便での輸送などをきっかけに、リアディレイラーハンガーが内側に曲がっているケースもよくあります。
見た目は分かりづらいですが、真後ろから見るとディレイラーが微妙に斜めになっていて、そのせいでチェーンラインが崩れていることがあります。

さらに、チェーンやスプロケット、チェーンリングの摩耗や汚れも見逃せません。
オイル切れでカサカサになっていたり、泥や砂をたっぷり吸い込んでいたりすると、本来スムーズに動くはずのコマが動かなくなり、変速についていけずに外れやすくなります。
チェーンが伸びていると、歯との噛み合いが浅くなって「歯飛び」しやすくなり、その勢いでチェーンが落ちることもあります。

もし「最近やたら自転車チェーンが外れた」と感じているなら、一度これらのポイントを順番にチェックしてみてください。
原因が分かれば、対策もかなり絞り込めます。

走行中にチェーン外れた対処法

走行中にチェーンが外れたとき、いちばん大事なのは安全を優先することです。
「早く直さなきゃ」と思っても、まずは落ち着いて周囲の状況を確認しましょう。

ペダルが空転したり、明らかにチェーンが外れたと分かったら、すぐに漕ぐのをやめてブレーキで減速します。
後続車や歩行者、自転車レーンの状況を見ながら、できるだけ路肩や歩道の端など安全な場所に移動してください。
交差点の真ん中や車の多い車道上で立ち止まるのは本当に危ないので、数メートルでもいいので「安全なスペース」に移動してから対処します。

安全な場所に止まれたら、次はどこからチェーンが外れたのか確認します。
フロントギアの外側に落ちているのか、内側（フレーム側）に落ちているのか、リアスプロケットの内側でスポーク側に絡んでいるのか。
これによって、手順が少し変わってきます。

あとは、後述する手順に沿ってチェーンを掛け直すだけです。
とくにロードバイクやクロスバイクの場合は、リアディレイラーを手で押してチェーンをたるませると直しやすくなります。
変速のクセやギア操作に不安がある場合は、ギアの仕組みから整理しておくとチェーン外れのリスクも減らせます。
ロードバイクのギアの基本については、ロードバイクのギアがわからない初心者必見の基礎知識も合わせて読んでみてください。

最後にもう一度。
走行中にチェーンが外れたときは「止まる場所」と「その後の動き方」がすべてです。
焦らず順番にやれば、自分でもきちんと対処できます。

チェーン外れた直し方と手順

ここからは、実際にチェーンが外れたときの基本的な直し方を、できるだけイメージしやすい形で順番に整理していきます。
初心者のうちは一度読んだだけだと不安だと思うので、自宅でゆっくり練習するときのガイドとしても使ってもらえると嬉しいです。

1. 変速位置を整えて作業しやすくする

まずはシフターを操作して、チェーンが落ちている側に変速しておきます。
フロントギアの内側に落ちているならフロントをインナー側へ、外側に落ちているならアウター側へ。
リア側で外れているときは、チェーンが落ちた側のスプロケット（大きい方か小さい方）に合わせておくイメージです。

こうしておくと、あとからペダルを回したときにチェーンが素直に元の位置に戻ってくれます。
シフターがうまく動かない場合は、とりあえず今の位置のままでもOKですが、動かせるなら先に動かしておいた方が作業は楽になります。

2. チェーンを手でギアの歯に掛ける

次に、チェーンを指でつまんでギアの歯に「引っ掛ける」ように掛けていきます。
フロントギアから外れている場合は、チェーンリングの上側ではなく、進行方向側（前側）の歯に掛けてあげると、その後のペダル操作で自然に巻き取られていきます。

リア側で外れているときは、リアディレイラーのケージ部分を手前に押して、チェーンを少したるませてから作業するとやりやすいです。
チェーンのテンションが強すぎると、指で歯に掛けようとしてもすぐに外れてしまうので、「少し緩めてから掛ける」がポイントです。

3. ペダルをゆっくり正方向に回す

チェーンを大まかに歯に乗せられたら、バイクを持ち上げるかスタンドを立てた状態で、ペダルをゆっくり前方向にだけ回します。
このとき、指はチェーンからしっかり離してください。
指をチェーンやギアの近くに残したままペダルを回すと、巻き込まれてケガをする危険があります。

ペダルを回すと、掛けた部分から順番にチェーンが歯に沿って巻き付いていきます。
途中で「ガリッ」と嫌な感触があったり、妙な引っ掛かりを感じたら、無理に回さずいったん止めて状態を確認しましょう。
チェーンがねじれていたり、どこかに噛み込んでいる可能性があります。

4. 変速動作と走行前チェック

チェーンが一周ぐるりと回るようになったら、バイクを地面に降ろして手でペダルを回しながら、前後の変速を軽く試します。
全体的にスムーズにギアが変わるか、変速のたびに異音がしないかを確認します。

ここまでできれば、ひとまず「チェーン外れた直し方の基本」はマスターできています。
あとは、使い捨て手袋やウェットティッシュをサドルバッグに入れておくと、手の汚れにも慌てず対応できるようになりますよ。

前後両方チェーン外れた時

ときどき、転倒や大きな段差をきっかけに、前後両方でチェーンが外れてしまうケースがあります。
チェーンがフレームのあちこちに絡みついて、どこから手をつけていいか分からなくなりがちなパターンですね。

こんなときは、「リアから整える」か「ホイールを一度外す」かのどちらかで考えるとスムーズです。
まずはリア側でチェーンがスポークの内側に食い込んでいないかをチェックし、ガッツリ噛み込んでいるようなら、クイックリリースやスルーアクスルを緩めて後輪を一度外します。

ホイールを外してしまえば、チェーンは一気にフリーな状態になるので、フレームとギアのすき間に噛み込んだ部分を無理なく引き出すことができます。
そのうえで、まずチェーンをフレームから一度離し、フロントギアとリアスプロケットそれぞれに順番に掛け直していきます。

ホイールを戻したあとは、必ずブレーキの効き具合とホイールの回転をチェックしましょう。
前後同時にチェーンが外れたときは、パーツへのダメージも出やすいので、少しでも違和感があれば早めに専門店に相談してもらうのがおすすめです。

チェーンがよく外れる原因対処

「一度外れた」だけならまだしも、「週に何回も自転車のチェーンが外れた」という状態になっているなら、どこかに根本的な原因が残っています。
そのまま乗り続けると事故のリスクも上がるので、早めに原因をつぶしていきましょう。

まず疑うべきは、チェーンの伸びとギアの摩耗です。
少し力を入れてチェーンを後ろのギアから持ち上げてみて、歯が丸見えになるくらい浮くようなら、チェーン交換を考えていいサインです。
一般的には、走行距離で3000〜5000km前後、期間で1〜2年あたりが交換の目安と言われることが多いですが、雨天走行や室外保管の多さで変わってきます。

次に、ディレイラーのリミット調整とケーブルテンションを見直します。
トップ側とロー側のリミットボルトが緩んでいると、変速時にチェーンが簡単に外側や内側に飛び出してしまいます。
ケーブルが伸びて変速位置がズレている場合も、ギアの端の方でチェーンが外れやすくなります。

最後に、乗り方のクセも見直してみましょう。
登りで限界まで踏んでから変速していないか、フロントとリアの極端な組み合わせばかり使っていないか。
こうしたクセは意識を変えるだけでかなり改善できます。

何度も自転車チェーンが外れた経験があるなら、「パーツの状態」と「変速操作」の両方をセットで見直してみてください。
それでも改善しない場合は、フレームの歪みやハンガーの曲がりなど、目に見えにくい部分が原因になっていることもあるので、専門家の目で一度チェックしてもらうと安心です。

自転車のチェーンが外れた予防策ガイド

ここからは、「外れてから直す」ではなく「そもそも外れにくくする」ための話です。
自転車のチェーンが外れた経験がある人ほど、日常のメンテナンスやパーツ選びを少し変えるだけで、ストレスがグッと減ります。

チェーン外れた後の調整方法

一度チェーンが外れたあと、そのまま何もせずに走り続けると、再発しやすい状態のままになっていることがあります。
できれば、そのタイミングで簡単な調整やチェックをしておきたいところです。

まずは、チェーンの状態を軽く確認します。
曲がっているコマがないか、ひどくねじれている部分がないか、サビや固着しているコマがないかをざっくり見ておきましょう。
異常がある場合は、そのまま使い続けず、チェーン交換を検討した方が安全です。

次に、変速機の位置と動きをチェックします。
バイクを逆さまにするかスタンドに立てた状態で、シフターを一段ずつ動かしながら、チェーンが各ギアの真上をスムーズに通っているかを確認します。
どこかの段だけやたら音がうるさかったり、半コマ分ズレているような感触があれば、ケーブルテンション調整やリミット調整が必要かもしれません。

シングルスピードやピストの場合は、チェーンの張り具合の微調整も大事です。
ギア比の考え方やコグの選び方も含めて見直したい場合は、ピストギア比の選び方と最適設定を徹底解説も参考になると思います。

こうした「チェーン外れた後のひと手間」を習慣にしておくと、同じトラブルを繰り返す確率をかなり下げられます。

ママチャリでチェーン外れた対処

ママチャリやシティサイクルは、外装変速のロードバイクとは作りが少し違います。
チェーンケースが付いていたり、内装変速だったり、見た目からしていじりづらいですよね。

基本的な考え方は同じで、安全な場所に止まってから、チェーンをギアに掛け直すだけです。
ただし、チェーンケースで覆われている場合は、ネジを外してカバーを開けないと作業スペースが出てこないこともあります。
無理にこじ開けて壊してしまうと、結局ショップ行きになってしまうので、工具を持っていないときは無理をしない方がいい場面も多いです。

外装変速付きのママチャリの場合は、ロードバイクと同じようにリアディレイラーを押してチェーンをたるませ、後ろのギアから先に掛け直していきます。
そのあとで前のギアにチェーンを乗せて、ペダルをゆっくり回して戻すイメージです。

また、汚れや雨の多い環境で使っているママチャリは、チェーンカバーや泥除けの状態も合わせて見直しておくとよいです。
クロスバイク寄りのカスタムを考えている場合は、チェーンカバーや泥除け選びの考え方としてクロスバイク泥除けがダサいと感じた時のベストな選択も参考になると思います。

電動アシスト自転車チェーン外れ

電動アシスト自転車でチェーンが外れたときは、少し慎重さが必要です。
モーターやセンサー類が関係してくるので、通常のママチャリよりも構造が複雑になっているからですね。

まずは、必ず電源をオフにしてから作業に入ってください。
アシストがオンのままだと、ペダルやホイールの動きにモーターが反応してしまう場合があります。
安全な場所に止めたうえで、電源を切り、可能ならバッテリーも外してしまうと安心です。

チェーンそのものの掛け直し方は、基本的に通常の自転車と同じです。
ただし、チェーンケースががっつり付いているモデルも多いので、カバーの脱着が必要な場合は無理に外そうとせず、取扱説明書を確認してからにしましょう。

チェーンそのものの交換時期や張りの調整も、一般車と同様に徐々にズレてきます。
電動だから放っておいてOKというわけではなく、定期点検のときにチェーンまわりも一緒に見てもらうと安心です。

チェーン外れた事故と修理代

自転車のチェーンが外れたこと自体はよくあるトラブルですが、その瞬間にバランスを崩して転倒したり、後続車との接触につながったりすると、一気に重大な事故になります。
特に、ペダルを思い切り踏み込んだときにチェーンが外れたケースは、体が前に投げ出されるような形でバランスを崩しやすいので要注意です。

事故が起きてしまった場合、ケガの治療費はもちろん、フレームやホイール、変速機、ディレイラーハンガーの交換などで修理代が大きく膨らむことがあります。
チェーンがフレームに強く食い込んで塗装が剥がれたり、カーボンフレームの場合は目に見えないダメージが入ってしまうこともあります。

また、通勤通学中の事故で相手をケガさせてしまった場合は、賠償責任が発生する可能性もあります。
自転車保険に加入している人は、補償内容に「示談交渉サービス」や「個人賠償責任」が含まれているかも合わせて確認しておくと安心です。

「チェーンが外れただけ」と軽く見て放置していると、思わぬタイミングで大きなトラブルを呼び込むこともあります。
小さな違和感のうちに対処しておくのが、結果的にはいちばん安くて安全な選択になりやすいです。

チェーン外れた予防策とメンテ

ここまで読んで「もうチェーン外れはこりごりだ…」と思ったあなたに向けて、日常的にできる予防策をまとめておきます。
大げさなことをしなくても、ちょっとした習慣でチェーン外れのリスクはかなり下げられます。

まずは、チェーンの清掃と注油です。
月に一回程度、もしくは雨の日に走ったあとには、ウエスでチェーンの汚れを拭き取り、適量のオイルを差してあげてください。
オイルを差したあとは、余分なオイルをしっかり拭き取るのもポイントです。
ベタベタに塗りすぎると、かえって砂やホコリを呼び込んでしまいます。

次に、チェーンの伸びとギアの摩耗チェックを習慣にします。
ショップに行けばチェーンチェッカーで正確に測ってもらえますが、自宅でも「ギアからどれくらい持ち上がるか」を見るだけでざっくり判断できます。
伸びたチェーンをそのまま使い続けると、スプロケットやチェーンリングも一緒に削れてしまうので、早め早めの交換が結果的には財布にも優しいです。

最後に、ロードバイクやグラベルバイクでは、チェーンキャッチャーやクラッチ付きディレイラー、ナローワイドチェーンリングといったアイテムも有効です。
物理的にチェーンが外れにくい仕組みを追加しておくと、ロングライドやレースでの安心感がぐっと上がります。

こうしたメンテやパーツ選びを日常のルーティンにしていけば、「自転車のチェーンが外れた」というトラブル自体が、かなりレアな出来事に変わっていきます。

自転車のチェーンが外れた対処法総まとめ

最後に、自転車のチェーンが外れたときのポイントをざっくり振り返っておきます。
まず大事なのは、走行中に異変を感じたら無理に漕がず、安全な場所に停車すること。
そのうえで、フロントから外れたのかリアから外れたのかを確認し、チェーンを手で歯に掛け直してから、ペダルをゆっくり前方向に回して元に戻していきます。

チェーンが外れる原因の多くは、変速のタイミングやクロスチェーンなどの操作上のクセ、そしてチェーンやギアの汚れ・摩耗・調整不良にあります。
日頃からチェーンの清掃や注油、伸びのチェックをしておくだけでも、自転車のチェーンが外れたトラブルはかなり減らせます。

ママチャリや電動アシスト自転車、シングルスピードやロードバイクなど、車種ごとの違いはあっても、基本的な考え方は同じです。
「安全を確保する」「無理に動かさない」「チェーンと変速機の状態を整える」という3つの流れさえ覚えておけば、出先でも落ち着いて対応できるようになります。

自転車のチェーンが外れた経験があると、それだけで少し乗るのが怖くなったりしますが、原因と対処、そして予防策まで一度整理しておけば大丈夫です。
あなたのライドが少しでも安心で快適なものになるように、この記事がそのきっかけになればうれしいです。